母の言い訳
土曜日に姉が来た時に、母の今の状況について話が出た。
メリハリがあるのだから、デイサービスを勧めたら
「嫌だ!」
父が健在の時には、渋る父に行け行けとあれだけ勧めていた本人が、自分の時には嫌だときたよ。
おかしくない?
耳が遠くなっているから、私が二階から降りてきても気付かない。
仕事から帰って来ても気付かない。
人の気配が感じ難くなっているから、私が声を掛けたりすると身体全体でビックリしてる。
補聴器付けないと、痴呆症になりやすくなるから勧めても
「〇〇(私の事)は、忍び足で歩くからね」
「補聴器使っている人に聞くと、一部の音が凄く耳に響くって」
近所の「耳鼻科では集音器を使えば」と軽い診断をそのまま信じてる。
言われた通り、本人はTVを観るときに集音器を使っているから、今も耳に響く音があって不快らしい。
そんな言い訳を姉に言ったら
「忍び足で歩くわけない!」
と一喝。
母の気持も分かる。
葛藤しているのだろう。
外見は背筋も伸びていて確かに若く見えるから、人からも言われていて本人はその気になっているけれど、身体の中は確実に90歳近い現実なんだよ。
少し前に話した事も覚えていないし、例えば強盗が入ってきても分からず、気付いた時には身体全体でビックリも命に関わる…心臓に来るかもしれない。
私もあれこれ考える。
本当、父にはあれだけ言っていたのにな。
父は「俺の気持ちが分かったか」と今頃笑っているかもね。