年季の入った実家
私が小学一年生の時に建てられた実家。
建てた時には、家の中は木の香りでいっぱいでした。
特に階段を登る時には子供心にも
「いい匂い(子供の頃だったから香りではない)」
と思っていたのは忘れません。
ちなみに、お風呂の蓋は檜で、今も使っています。
角が丸く削れて、全体に色が変わっている位で、まだまだ使えます。
今、思えば🎶草津良いと〜こ🎶みたい。
木の寿命の永さには
「お疲れ様です。」
新築記念に父の仕事関係の人を呼び、何処のビール会社かは知らないけれど、樽を持ち込み、ビールやお料理をお客さんに振る舞った光景は今でも忘れません。
今では考えられないですよね。
お父さん、本当に頑張りました。
そんな実家も52年も経てば、あちらこちら建付けが悪くなって来ています。
そしてこの照明も52年物です。
流石に、木の色にも壁にも年季が入っている。
この家は父自慢の家です。
風水にも拘って、信頼している大工さんに作ってもらいました。
至る所で父の思いが取り込まれていて、古い家ならではの欄間や客間には床の間。
高度成長期に夜遅くまで働いてきた父。
大好きな植木を夜遅くまでいじっていた父。
物置には、父が残した物が沢山あります。
その中の箱には父の字で書かれた物や色々な工具。
父の手や後ろ姿…思い出すと、今も生きていて触れる事が出来る様な気がする。
老衰だったので、それには悔いはありませんが、最期はコロナで会えず、さようならでしたので
心残りです。